書くことがない、
は思い込みかもしれない。
職務経歴書の書き方
第二新卒でも
評価される
ポイントと例文
実績の大きさではなく、
再現性が伝わるかで決まります。
経験1〜2年で職務経歴書を書こうとすると、まず手が止まります。数字で出せる成果がない。任されたのは決まった作業ばかり。書く欄を埋められず、そのまま応募をやめてしまう人も少なくありません。
ただ、第二新卒の書類で採用側が見ているのは、実績の大きさではありません。次の職場でも同じように動けそうか、という再現性のほうです。見るところが違えば、書くことも変わってきます。
目次
第二新卒の職務経歴書で見られているところ
経験5年、10年の人の書類なら、何をどこまでやったかという実績が中心になります。経験1〜2年の場合、そこで比べても勝てませんし、採用側もそこは期待していません。
代わりに確認されているのは、だいたい次の3つです。
視点 1
言われたことを、どう受け取って動いたか
指示をそのまま実行しただけなのか、目的を確かめてから進めたのか。同じ作業でも、この差は文章に出ます。
視点 2
うまくいかなかったとき、何をしたか
ミスやトラブルをどう処理したかは、入社後の動き方の予測材料になります。失敗を隠した書類より、対処まで書いてある書類のほうが評価されます。
視点 3
社会人の基礎が身についているか
書式が整っているか、誤字がないか、提出が期日どおりか。書類そのものが、この項目の答えになっています。
履歴書と職務経歴書は、役割が違う
2枚とも出すように言われて、同じ内容を書き写してしまう人がいます。読む側からすると、どちらか1枚は読む意味がなくなるので、もったいない出し方です。
| 履歴書 | 職務経歴書 | |
|---|---|---|
| 目的 | どんな人かを確認する | 何ができるかを判断する |
| 書式 | 決まった様式に沿う | 自由。自分で構成を決める |
| 分量 | 1枚 | 1〜2枚 |
| 中身 | 学歴・職歴・資格を事実のまま | 担当業務・工夫したこと・結果 |
履歴書は事実の確認、職務経歴書は判断材料。選考で中身を読み込まれるのは職務経歴書のほうなので、時間をかけるならこちらです。
書式はWordやExcelで自分で作って構いません。手書きの指定がない限り、データで提出するほうが修正もしやすく、応募先ごとの書き分けも楽になります。
基本の構成は5ブロック
A4で1枚、多くても2枚に収めます。凝ったレイアウトは要りません。順番を守って埋めていけば形になります。
| ブロック | 書く内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 1. 職務要約 | どこで何年、何をしてきたかを3〜4行で | 120字前後 |
| 2. 職務経歴 | 会社名・期間・事業内容・自分の担当範囲 | 箇条書き |
| 3. 具体的な業務 | 担当した仕事と、工夫したこと・結果 | 3〜5項目 |
| 4. 活かせる経験・スキル | 次の職場でも使える力を3つ程度 | 各2行 |
| 5. 自己PR | 志望職種とつながるエピソードを1つ | 200字前後 |
第二新卒で差がつきやすいのは、3番の「具体的な業務」です。ここを作業の羅列で終わらせるか、工夫と結果まで書くかで、読んだ印象が変わります。
NG例とOK例で見る、書き換えの型
同じ仕事を書いていても、書き方次第で伝わる量が変わります。実際に多いパターンで見てみます。
例1:事務職の場合
NG例
請求書の作成、発送業務、電話対応を担当していました。
OK例
月150件の請求書作成と発送を担当。入力ミスによる再発行が月に数件あったため、確認項目をまとめたチェックシートを作成し、チーム内で共有しました。導入後は再発行がほぼなくなりました。
やったことは同じです。違うのは、困っていた点と自分が何をしたかが入っているかどうかだけです。
例2:営業職の場合
NG例
新規顧客の開拓を行っていました。目標は未達でしたが、努力しました。
OK例
中小企業向けの新規開拓を担当し、1日平均30件の電話と週5件の訪問を行いました。アポイントの獲得率が低かったため、断られた理由を記録して先輩と共有したところ、架電の時間帯を変えるだけで接触率が上がることが分かり、チームの運用に反映されました。
目標が未達でも構いません。達成できなかったときに何を調べ、どう変えたかが書いてあれば、再現性のある人だと読まれます。
例3:販売・接客職の場合
NG例
店舗スタッフとして接客と品出しを担当していました。お客様に喜んでいただけるよう心がけていました。
OK例
来店客数が1日200名程度の店舗で、接客と売り場づくりを担当しました。売れ残りが続いた商品について、試用できる見本を置いて説明の手間を減らしたところ、その商品の販売数が月単位で改善しました。入社2年目からは新人の接客指導も担当しています。
「心がけていました」は、書いた側の気持ちであって、読む側の判断材料にはなりません。何をしたかに書き換えるだけで、同じ経験が評価の対象に変わります。
※例文はよくあるパターンをもとにした一例です。そのまま使うのではなく、自分の経験に置き換えて書いてください。事実と違う内容を書くと、面接で必ず矛盾が出ます。
経験が浅くても書けること
「書くことがない」と感じるとき、たいてい見落とされているのが次の3つです。
-
1覚えるのにかかった時間
研修期間の半分で一人立ちした、引き継ぎ資料がない業務を先輩に聞きながら2週間でまとめた。こうした立ち上がりの早さは、中途採用でいちばん気にされる部分です。
-
2自分から聞きに行ったこと
分からないことをそのままにせず確認した、他部署に話を聞きに行った。小さく見えますが、入社後に自走できるかの材料になります。
-
3数えられる数字
担当した件数、扱った金額、対応した人数、作成した資料の本数。成果でなくても構いません。規模が伝わる数字が一つあるだけで、文章の具体性が変わります。
そのまま使える例文
職務要約(経験1年半・事務職の例)
大学卒業後、◯◯株式会社に入社し、営業事務として1年半勤務しました。請求書の作成と発送、受注データの入力、取引先からの問い合わせ対応を担当しています。入社半年からは新入社員への業務説明も任されています。
活かせる経験・スキル
・正確さが求められる定型業務を、期日を守って進められること
・手順が決まっていない業務を、関係者に確認しながら形にできること
・Excelでの集計作業(VLOOKUP、ピボットテーブル)
自己PR(職種を変える場合の例)
営業事務として取引先の問い合わせに対応するなかで、担当者が本当に困っている点は、最初の依頼文には書かれていないことが多いと感じるようになりました。電話で背景を聞いてから対応するようにしたところ、やり取りの往復が減り、社内からも相談が来るようになりました。相手の状況を確かめてから手を動かす進め方は、御社の◯◯職でも活かせると考えています。
※◯◯の部分は自分の情報に置き換えてください。志望する企業ごとに、最後の1文だけ書き換えると手間がかかりません。
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提出前のチェックリスト
- A4で1〜2枚に収まっているか
- 会社名・期間・部署名に間違いがないか
- 「頑張りました」「努力しました」だけの文が残っていないか
- 数字が1つ以上入っているか
- 応募先の職種とつながる経験が、自己PRに入っているか
- 誤字脱字がないか(声に出して読むと見つかります)
- ファイル名が「職務経歴書_氏名.pdf」になっているか
書き上げたら、一晩置いてから読み返すのをおすすめします。書いた直後は粗が見えません。可能なら、第三者に一度目を通してもらうと確実です。
よくある質問
Q. 在職期間が短いと、書くことがなくて空白ができます
空白を埋めるために話を盛る必要はありません。無理に2枚にせず、1枚で密度の高い内容にまとめたほうが読まれます。研修期間に学んだこと、担当範囲が広がった時期、今できるようになったこと。この3つを書くだけでも1枚は埋まります。
Q. 退職理由は職務経歴書に書くべきですか?
書く欄を設ける必要はありません。聞かれるのは面接の場です。ただし在職期間が1年未満の場合は、書類の段階で疑問に思われるので、職務要約の最後に一行だけ、前向きな方向で添えておくと読み進めてもらいやすくなります。
Q. アルバイト経験は書いていいですか?
正社員としての経験が短い場合、応募先の仕事につながるアルバイト経験なら書いて構いません。職務経歴とは別の欄を立てて、期間と担当内容を簡潔に記載します。関係のない経験まで並べると、かえって焦点がぼやけます。
Q. 応募先ごとに書き分けるべきですか?
全部作り直す必要はありません。職務要約と自己PRの最後の一文だけ、応募先の職種に合わせて差し替えるやり方で十分です。共通の土台を1つ作っておけば、2社目以降は15分ほどで用意できます。