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1年で26.7%から58.8%へ。
使う人は倍になった。

AIで仕事は
減る?増える?
公的データで見る
20代のキャリア選択

予測の話を一度置いて、
いま確認できる数字だけを見ます。

この記事はPRを含みます

NextCareer編集部

20代・第二新卒の転職情報を取材・執筆

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「AIで仕事がなくなる」という話は、もう5年以上前から流れています。そのあいだに本当に消えた職種もあれば、言われていたのに残っている職種もあります。

20代でキャリアを選ぶときに困るのは、この手の話に具体的な数字がほとんど付いていないことです。何がどれくらい減るのかが分からないまま、不安だけが残ります。

この記事では、国の統計で確認できることと、確認できないことをはっきり分けて並べます。そのうえで、20代がいま取れる判断を考えます。

目次
  1. AIを使う人は、1年で2倍以上になった
  2. 「どの職種が減るか」を示した公的統計はない
  3. 求人の全体像は、いまどうなっているか
  4. 産業別の賃金水準で見ると、原資の差が出る
  5. 20代が取れる現実的な打ち手
  6. 置き換わりにくい仕事に共通していること
  7. よくある質問

AIを使う人は、1年で2倍以上になった

まず確実に言えることから。総務省の情報通信白書に、生成AIを使ったことがある人の割合が載っています。

生成AIサービスを利用したことがある人の割合(個人)
生成AIサービスの個人利用率は2024年度調査が26.7%、2025年度調査が58.8%。 2024年度調査:26.7% 26.7% 2024年度 2025年度調査:58.8% 58.8% 2025年度

出典:総務省「令和8年版 情報通信白書」図表Ⅰ-1-1-1(2026年7月公表)。個人を対象としたアンケート調査。2025年度調査から15〜19歳を調査対象に加えているため、20歳以上に限ると52.2%。

26.7%から58.8%。1年で倍以上になりました。テキストを扱うAIだけに絞っても、24.0%から55.0%に増えています。

これは「職場でAIが使われはじめた」ではなく、半分以上の人が自分の手で触っている段階だということです。数年前の「一部の人の話」からは、完全に抜けています。

ただし、ここから分かるのは普及の速さだけです。仕事が増えたか減ったかは、この数字には入っていません。

「どの職種が減るか」を示した公的統計はない

ここははっきり書いておきたいところです。日本の公的統計に、AIによって職種別の雇用がどれだけ減るかを示した確定的な数字はありません。

世の中に出回っている「○○は10年後になくなる職業」のたぐいは、ほとんどが民間の試算か、海外の研究を日本に当てはめたものです。前提を変えれば結果も変わるので、そのまま自分のキャリアの根拠にするには弱い情報です。

将来の必要人数を国が試算している分野もありますが、そうした試算も複数のシナリオを並べた幅のある数字で、「最も需要が伸びた場合」の数字だけが切り取られて広まりがちです。

※この記事では、確認できない将来予測の数字は使いません。代わりに、いま観測されている求人と賃金の数字を使います。

では何を見ればいいのか。実際に動いている求人と、産業ごとの賃金水準です。この2つは毎月・毎年更新されていて、出典もはっきりしています。

求人の全体像は、いまどうなっているか

厚生労働省が毎月出している一般職業紹介状況の数字です。

有効求人倍率(季節調整値)

1.18倍

正社員に限ると1.00倍。新規求人倍率は2.10倍。

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年7月分)」2026年8月28日公表。いずれも季節調整値。新規求人数(原数値)は前年同月比0.8%減。

求職者1人に対して求人が1.18件ある状態です。正社員だけで見ると1.00倍で、ちょうど1人に1件。求人の総量としては、極端に悪い環境ではありません。

一方で、新規求人数は前年同月比で0.8%の減少。増え続けていた時期は終わって、横ばいから少し減る局面に入っています。AIの影響か、景気の影響か、人手不足の反動か、この数字だけでは切り分けられません。

読み取れるのは、急に募集が止まったわけではないが、増え続ける前提では考えないほうがいいということです。動くつもりがあるなら、求人の量に余裕があるうちに情報を集めておくほうが安全側に寄ります。

産業別の賃金水準で見ると、原資の差が出る

どの分野で働くかによって、賃金の水準はかなり違います。厚生労働省の賃金構造基本統計調査で、一般労働者の所定内給与を産業別に見た数字です。

産業賃金(月額)全体との差
電気・ガス・熱供給・水道業44.4万円+10.3万円
学術研究,専門・技術サービス業44.0万円+9.9万円
金融業,保険業43.7万円+9.6万円
情報通信業40.6万円+6.5万円
建設業36.6万円+2.6万円
卸売業,小売業34.9万円+0.8万円
産業計34.1万円—
製造業33.0万円−1.1万円
運輸業,郵便業31.3万円−2.8万円
宿泊業,飲食サービス業27.7万円−6.4万円

出典:厚生労働省「令和7(2025)年 賃金構造基本統計調査の概況」第5-1表・第5-2表。一般労働者の所定内給与額(男女計)。産業計は34万600円。千円未満を四捨五入して万円で表記。

上と下で16.7万円の差があります。月額なので、年に直すと200万円ほどの開きです。

この差は、働いている人の能力差ではありません。その産業がどれだけの利益を生んでいて、それを人件費にどう配分しているかの差です。AIの話にかぎらず、原資が大きい分野にいるほど、同じ努力の見返りが大きいという構造になっています。

情報通信業が40.6万円で産業計を6.5万円上回っているのは、AI時代の文脈でよく言われる話と一致します。ただ、情報通信業のなかにも自社でサービスを持つ会社と受託で人を出す会社があり、給与の決まり方は別物です。産業名だけで判断しないほうがいいところです。

20代が取れる現実的な打ち手

将来の予測が当たるかどうかに賭けない方法を考えます。

  1. 打ち手 1いまの仕事のうち、AIで速くなる部分を自分で特定する

    職種が丸ごと置き換わる前に、作業単位での置き換わりが先に来ます。自分の1日の作業を書き出して、文章を作る・要約する・調べる・形式を整えるにあたる時間がどれくらいあるかを数えてみてください。そこが大きいなら、担当範囲の見直しは早めに考えたほうがいい段階です。

  2. 打ち手 2作業ではなく判断を持っている状態をつくる

    「指示されたとおりに処理する」から「どれをどうするか決める」に寄せていくと、置き換わりにくくなります。20代でも、小さい範囲の裁量なら取りに行けます。

  3. 打ち手 3原資の大きい産業に軸足を移す

    職種を変えずに産業を変えるのは、20代の転職でいちばん通りやすいパターンです。賃金の水準が上の分野に移るだけで、同じ仕事の評価額が変わります。

  4. 打ち手 4次に移れる経験を選んで積む

    社内固有のシステムや手順にだけ詳しくなると、外に出たときに説明できる経験が残りません。どこでも通じる形の経験を選ぶほうが、環境が変わったときの持ちこたえが効きます。

4つのうち、いますぐ着手できるのは1番です。書き出すだけなので30分で終わります。3番は転職を伴うので、情報を集めてからの判断になります。

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置き換わりにくい仕事に共通していること

公的な予測がない以上、ここは観察ベースの話になります。それでも、いくつか共通点があります。

逆に、入力と出力が決まっていて、手順書どおりにやれば誰でも同じ結果になる作業は、順番として先に置き換わっていきます。

自分の仕事がどちらに近いかは、「これを初日の新人に引き継ぐとき、マニュアルだけで足りるか」を考えると判断しやすいです。マニュアルで足りるなら、AIでも足りる可能性があります。足りないなら、何が足りないのかが自分の価値にあたる部分です。

よくある質問

Q. いまからエンジニアに転職すれば安全ですか

安全という言い方はできません。情報通信業の賃金は産業計より6.5万円高い水準にありますが、同じ産業のなかでも会社によって差が大きい分野です。また、未経験で入る場合のスタートは産業平均より下から始まります。「AIに強い分野だから」という理由だけで職種を変えるのは、根拠としては薄いです。

Q. AIを使えるようになれば転職で有利になりますか

使えること自体は、もう差になりにくくなっています。個人の利用率が58.8%まで来ているので、「使ったことがある」は半分以上の人に当てはまります。有利に働くのは、仕事のどの部分をどう置き換えて、何がどれだけ速くなったかを具体的に話せる場合です。

Q. いまの会社がAIに全く手を付けていません。危ないサインですか

それ単体では判断できません。業種によって使いどころが少ない場合もあります。見るとすれば、AIかどうかではなく「効率を上げる投資を会社がしているか」のほうです。設備にも人にも投資していない会社は、分野が何であれ賃金の原資が増えません。

Q. 不安だけがあって、何から動けばいいか分かりません

自分の作業の棚卸しからで十分です。1日の作業を書き出して、置き換わりそうな部分と、自分が判断している部分に線を引く。これだけで、転職すべきかどうかの話をする材料になります。求人を扱っているところに持っていけば、その経験がいまどう評価されるかの見積もりも出てきます。

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